病院で働く医療従事者の子どもを預かる「院内保育士」。
一般的な保育園とは異なる環境や働き方に興味を持つ方も多いでしょう。
本記事では、院内保育士になるための具体的なステップから、仕事内容のリアル、メリット・デメリット、求人の探し方まで徹底解説します。
キャリアの選択肢を広げたい保育士さんは必見の内容です。
院内保育士とはどのような職業か
院内保育士とは、病院内に設置された保育施設(院内保育所)で、その病院に勤務する医師や看護師、その他の医療スタッフの子どもを預かり、保育を行う専門職のことです。
病院という特殊な環境下で働く保護者を支えることで、地域医療の継続に大きく貢献できる、非常に社会的意義の高い役割を担っています。
一般的な認可保育園との最大の違いは、利用者がその病院の職員に限定されている点です。
また、病院の勤務体制に合わせて、24時間保育や夜間保育、休日保育を実施している施設が多いのも大きな特徴の一つです。
院内保育施設は、病院が直接運営している「直営」のケースと、民間の保育運営会社に委託して運営されている「委託」のケースの2パターンがあります。
運営形態によって、給与体系や福利厚生、勤務ルールが異なるため、求人を探す際には必ずチェックしておきたいポイントとなります。
院内保育士の具体的な仕事内容と一日の流れ
院内保育士の仕事は、子どもの成長をサポートするという点では一般的な保育士と同じですが、日々のルーティンや業務の重点には独自の特色があります。
ここでは、日勤と夜勤の具体的な流れを見ていきましょう。
日勤帯のタイムスケジュール例
院内保育所でも、基本的な生活の流れは一般的な保育園と大きく変わりません。
しかし、保護者のシフトに合わせて登園時間がバラバラであるため、一斉保育よりも個別対応が重視されます。
- ・08:00:順次登園・視診(体調チェック)
- ・09:30:自由遊び・お散歩
- ・11:00:昼食の介助
- ・12:30:お昼寝(午睡チェック)
- ・15:00:おやつ
- ・16:00:自由遊び・順次降園
- ・18:00:延長保育の対応
夜間保育・24時間体制の業務
病院には夜勤があるため、24時間体制で運営されている施設も多いです。
夜間保育では、子どもが安心して眠れる環境を整えることが主業務になります。
夕食の提供、パジャマへの着替え、寝かしつけ、そして夜間の定期的な巡回(ブレスチェック)など、昼間とは異なる緊張感と責任が伴います。
夜間に子どもが急に体調を崩した場合、すぐに病院内の医師と連携できるのは院内保育ならではの強みです。
異年齢保育と行事の少なさ
院内保育所は小規模な施設が多く、0歳児から就学前までの子どもを同じ部屋で保育する「異年齢保育(縦割り保育)」が主流です。
また、保護者が多忙な医療従事者であるため、運動会や発表会などの大規模な行事は少ない傾向にあります。
その分、季節の行事(節分やクリスマスなど)を日常の中でこぢんまりと楽しむ工夫が求められます。
院内保育士として働くメリット
院内保育士という働き方を選ぶことで、多くの保育士が抱える悩みを解消できる場合があります。
行事の準備負担が少なく残業が控えめ
大規模な行事がないため、衣装作りや大掛かりな装飾の準備に追われることがほとんどありません。
持ち帰り仕事やサービス残業が発生しにくく、定時で帰れる職場が多いのも魅力です。日々の保育そのものに注力したい方には理想的な環境と言えるでしょう。
子ども一人ひとりとじっくり向き合える
少人数制の施設が多いため、子ども一人ひとりの成長を細かく見守ることができます。
担任制をとっている場合でも、持ち上がりで長く担当することが多いため、深い信頼関係を築きやすいのが特徴です。
個別保育に近い形で、ゆったりとした時間の流れの中で保育ができます。
医療との距離が近く安心感がある
万が一、保育中に子どもが怪我をしたり急病になったりしても、同じ建物内に医師や看護師がいるため、即座に対応を仰ぐことができます。
この安心感は、保育士にとっても精神的な支えになります。
また、医療の専門知識を持つ保護者と接することで、病児保育や衛生管理に関する知識が自然と深まる点もメリットです。
人間関係のストレスが比較的少ない
スタッフの人数が限られているため、アットホームな雰囲気で働ける職場が多いです。
大規模園にありがちな派閥争いや複雑な人間関係に悩まされることが少なく、風通しの良さを実感しやすい傾向にあります。
院内保育士として働くデメリットと注意点
魅力的な面がある一方で、院内保育士ならではの厳しさや注意点もしっかりと理解しておく必要があります。
不規則なシフト勤務と夜勤の有無
24時間保育を実施している施設では、夜勤や当直、休日出勤が避けられません。
生活リズムが不規則になりやすいため、体調管理には十分な注意が必要です。
ただし、夜勤手当が付くことで収入面ではプラスになるため、自身のライフスタイルと照らし合わせて考える必要があります。
庭園がない施設が多い
病院の建物の一部を利用しているため、専用の園庭がないケースがよくあります。
外遊びをさせるには近隣の公園まで移動する必要があり、移動の際の安全管理に神経を使います。また、室内遊びのバリエーションを増やすなどの工夫も欠かせません。
キャリア形成におけるスキルの偏り
行事の企画運営や大人数の集団をまとめる経験が積みにくいという側面があります。
将来的に大規模な認可保育園で主任や園長を目指したいと考えている場合、院内保育での経験だけでは「スキルの偏り」を懸念される可能性があります。
院内保育士の給料と待遇の実態
院内保育士の給与は、運営形態によって大きな差が出ます。求人を探す際には、必ず「雇用主」がどこかを確認しましょう。
病院直営の場合
病院の正職員として採用される場合、給与体系は病院の規定に準じます。
看護師と同等の福利厚生が適用されることが多く、ボーナス(賞与)が安定して支給されたり、住宅手当や退職金制度が充実していたりすることが一般的です。
公立病院の場合は地方公務員としての採用になることもあり、非常に安定した待遇が期待できます。
委託会社運営の場合
民間の保育運営大手が雇用主となるケースです。
給与は一般的な私立保育園と同等程度ですが、大手企業ならではの研修制度や、全国各地の施設への異動・昇進などのキャリアパスが整っているのが強みです。
福利厚生も標準的なレベルで完備されています。
給与相場と手当
平均年収は300万円から450万円程度が相場ですが、夜勤を月数回こなすことで、手当により月収が数万円上乗せされる職場も多いです。
都市部や大規模病院の施設では、年収500万円を超えるケースも見られます。
院内保育士になるために必要な資格とスキル
院内保育士として働くために、特別な免許は必要ありませんが、保育士資格は必須条件です。
必須となる保育士資格
院内保育所も児童福祉法等に基づく保育施設であるため、原則として保育士資格が必要です。
無資格でも「保育補助」としてパート勤務することは可能ですが、正社員としてキャリアを積むのであれば資格は欠かせません。
コミュニケーション能力と柔軟性
保護者は命を預かる現場で働くプロフェッショナルです。
急な手術や対応で迎えが遅れることも多々あります。そうした状況に「大変でしたね」と寄り添える寛容さと、病院スタッフとの円滑な連携を可能にするコミュニケーション能力が求められます。
また、少人数での運営ゆえに、臨機応変な判断力も必要です。
乳児保育・病児保育の知識
産休明けすぐに復帰する医療従事者が多いため、0歳児(特に生後数ヶ月)の保育経験があると非常に重宝されます。
また、病院という場所柄、感染症対策への意識の高さや、体調不良時の適切な初期対応ができる知識があると、自信を持って業務に当たれます。
院内保育士の求人を探す効率的な方法
院内保育士の求人は、一般的な保育園に比べて数が少なく、また公開されるとすぐに埋まってしまう傾向にあります。
保育士特化型の転職エージェントの活用
最も効率的なのは、保育専門の転職サイトやエージェントに登録し、「院内保育希望」と伝えておくことです。
エージェントは一般には公開されない「非公開求人」を抱えていることが多く、条件に合う職場を優先的に紹介してくれます。
委託会社の採用ページをチェックする
多くの病院は、保育運営のノウハウを持つ企業に運営を委託しています。
大手受託会社の公式サイト(サクセスアカデミー、日本保育サービスなど)には、運営している施設の一覧や求人情報が掲載されています。
特定の地域で探したい場合に有効です。
病院の公式サイトを直接確認する
病院直営の求人を探すなら、病院のウェブサイトにある「採用情報」や「スタッフ募集」のページをこまめにチェックしましょう。
ハローワークなどの公的機関に求人が出ていることもありますが、直接応募の方が選考がスムーズな場合もあります。
履歴書や面接で使える志望動機のヒント
採用を勝ち取るためには、「なぜ一般的な保育園ではなく院内保育なのか」を明確に伝える必要があります。
- 「医療従事者の皆様が安心して働ける環境を支えることで、間接的に地域の医療に貢献したいと考えました」
- 「少人数保育の中で、子ども一人ひとりの個性に合わせたきめ細やかな関わりを大切にしたいです」
- 「行事に追われるのではなく、日々の何気ない成長を保護者様と共有できる環境に魅力を感じました」
自身のこれまでの保育経験をどのように院内保育の現場で活かせるか、具体例を交えて話せるように準備しておきましょう。
まとめ
院内保育士は、医療現場という最前線で働く人々を支える、誇り高い仕事です。
一般的な保育園とは異なる生活リズムや環境はありますが、行事負担の少なさや、子ども一人ひとりと深く向き合える時間は、保育士としての本質的な喜びを再確認させてくれるでしょう。
もしあなたが、大規模園での忙しさに疲れを感じていたり、より丁寧な保育を実践したいと考えていたりするなら、院内保育士への転身は大きな転機になるかもしれません。
まずは、自分が希望する働き方(夜勤の可否、運営形態など)を整理し、一歩を踏み出してみることから始めてみてください。
あなたの温かい保育を必要としている子どもたちと、それを支えに命を守る現場へ向かう保護者の方々が、病院で待っています。
あなたの新しいキャリア形成を、心から応援しています。
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